2012年12月8日土曜日

歯科衛生士にもBLSが必要


12月を師走とは良く言ったものです。
管理人も忙しく、気がつけば……12月の中盤になっていました。1年って早いなぁ…とつくづく感じます。

まだまだ、やらなきゃ行けない事が沢山ありますが…ちょっと気分転換の目的で、久しぶりにブログを書こうと思います。

今回は歯科治療についての急変の話しです。

歯医院で心停止になるほどの急変は、年間にどの位発生しているでしょうか?



答えは…平均8.8人です。


過去20年間でメディアに取り上げられた歯科治療に関連した「重篤なショック」また「心停止」は178件になります。
(メディアで取り上げられている分なので、潜在的にはもっと多いと考えられます。)

心停止の平均年齢は40.6±22.2歳


歯科治療と心停止と関連性が一見無いように感じますが、歯科治療は危険を伴います。
大きくわけて2つあります。

1つ目は口腔の解剖にあります。

顎口腔領域というのは「三叉神経」や「迷走神経」などの神経.脈管.組織が集合している領域です。

その領域で歯科治療を行うことによって、迷走神経刺激したりや三叉神経を刺激をします。このことが、身体に大きな影響を与えています。
実際に歯科治療は…抜歯や局所麻酔などの痛い処置が多くありますよね。

痛みによる影響により…
1.迷走刺激反射を起こす可能性
2.カテコールアミンの上昇による高血圧脳症や心不全を起こす可能性があります。

痛みによって上記にした内容が発生すると…ショックや心停止になる危険性があります。
(実際に過度な迷走神経反射は心静止になるのを、何度も見たことがあります。)


2つ目は歯科治療の特性にあります。

歯科治療は痛いや音や口腔ない器材を入れられる事などの多くのストレスがかかります。そのてめ、子供の歯科治療を行う場合には、多くの場合は治療への協力は得られません。しかし、どうしても治療が必要な時には抑制して治療をすることが必要になってくるそうです。

スタッフは子供の抑制と歯科治療に気を取られてしまい。患者が窒息をしているの気がつく事が出来ず心停止に陥ってしまうと言う事態が発生しています。

冗談のように聞こえるかも知れませんが…
過去20年でそのような医療事故が9件も発生してます。

歯科治療には、心停止になる要因が2つあることを述べましたが。
この心停止の件数は歯医院の母集団を考えれば、ほとんどの歯科院には無縁な話しかもしれません。

しかし!!もしも…と言う時があります。歯科関連に職業の人には、心停止になる可能性がある処置を行っているという認識を是非、持って頂きたいと願います。

患者の命を守るため、また自分達を守るために、歯科医師やそれに関わる歯科衛生士にもBLSやACLSが必要だと言えます。

今後は歯科治療が上手いと言うだけではなく。スタッフへの急変教育がしっかりしている歯科が選ばれる時代が来ると確信をします。

カンガルーBLSでは歯科院への出張BLSコースも開催してますので、是非ご連絡下さい。

By Gotou




参考文献:歯科治療に関連した重篤なショック,心肺停止報告200例の検討 伊藤 寛1 

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