2016年4月18日月曜日

保育中の死亡事故14件の現状

内閣府から痛ましい発表がありました。

2015年に全国の保育所や幼稚園、認定こども園などで起きた事故が627件、そのうち死亡が14件、その多くが乳児であり6件はうつぶせ寝の状態で発見されました。
死亡原因は乳幼児突然死症候群、窒息などです。
また、骨折などにより意識不明を除く全治30日以上のケガをしたケースが保育園,幼稚園,認定こども園で379件、放課後児童クラブで227件でした。

幼い命をこのような事故やケガで失うことは本当に悲しいことです。
多くの自治体では、保育施設や学童施設での心肺蘇生法や応急処置の研修や講習を義務化しておらず、政府からのガイドラインの通知までにとどまっています。
各自治体の保険福祉事務所や一部の保育施設が蘇生法の普及を行っている消防や医療機関、カンガルーのような団体などに依頼をし、独自に学んでいるのが現状です。

カンガルーのスタッフのなかには、自身の子どもを預かる学童のスタッフから『心肺蘇生法を学んだことがない。できない』と言われた人もいます。

もちろん、心肺蘇生法の大切さは少しずつ浸透してきています。運転免許取得時の研修としての導入、一部の教育現場での授業への導入など、日本全体の心肺蘇生法の関心は高まってきています。
それでもまだ、その関心は足りてるとは言いがたいのです。
心臓が止まったとき、1分間で10%、蘇生率は下がります。100%まで10分、更に社会復帰を考えると、とても現状に猶予があるとは言えません。

カンガルーBLSでは、保育施設や学童施設も含め、ご依頼があればその施設に合わせた心肺蘇生法や応急処置の講習会をご提案します。
心肺蘇生法を気軽に学べる本も頑張って作成中です。
お子さんをお持ちのお母様お父様も、心肺蘇生法や応急処置を学ぶことで、もしもの時に命を助けられるかもしれません。

施設任せにするのではなく、一人一人が心肺蘇生法を『当たり前』にすることで、助かる命があるはずです。そしてそれはもしかしたら、自分かもしれません。
皆さんのスキルが必要です。

杉山

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